2010年01月25日

地デジマスターのここが違う!〈混合器と分配器+分波器編〉

今回は、混合器と分配器+分波器について。

何となくイメージは出来るけど、本当はよくわからないまま使っている・・・という方は多いと思います。

特に間違いやすいのが分配器と分波器です。この二つは名称が似ているので混同しがちですが、まったく異なる用途に使用しますので注意が必要になります。

1:混合器は混合するもの
VとU、あるいはUHFとBSを混合する場合などに使用します。

2:分配器は分配するもの
同軸ケーブルを2箇所以上に分ける場合に使用します。

3:分波器は分波するもの
混合された電波を(例えば混合器で混合されたUHFとBSを)分ける時に使用します。

4:分岐器は、幹線から分岐を行う場合に使用します。主にマンションなどの共聴視聴設備に用い、一般戸建て住居で使用するケースは稀です。

一般の方が使用する頻度が高いのは下から、
分波器 > 分配器 >>>>> 混合器(分岐器は対象外)の順になります。

BS分波器(セパレーター)と呼ばれるものは「BS(衛星)」と「UHF(デジタル)/VHF(アナログ)」の異なる周波数帯を分けて取り出す部品ですので、壁面のテレビ端子から同軸ケーブルを経てテレビに接続する場合のテレビ側に使用します。

上記のような「BSと地デジ(地アナ)」を分ける用途で、本来分波器を用いるところに『分配器』を使用されている方がいたら、それは誤まった使用方法ということになります。
その違いは電波損失量にあります。

分波器は周波数を分けるために使用する部品ですので、電波損失は微小です。分配器は電波を均等分配するので、電波減衰は避けられません。

下記の表はDXアンテナの承認図から抜粋した分配器と分波器の損失数値を示したものです。


2DAL1005.jpg

2分配器での、地デジで使用する470〜770MHz帯域分配損失は
4.0dBとなっています。
ちなみに110度CSで使用する2150MHzまでの分配損失は5.5dBで、周波数が高くなるにつれ減衰量が増します。

2DAL1b.jpg


上記条件で分波器をみてみると、470〜770MHzの通過帯域損失が1.5dB、2150MHzまでの損失は2.5dBと表記されています。
分配損失と比較すると半分以下ですね。


SPR-10-B2.jpg
SPR-10-B2b.jpg


たった2〜3dBの損失差異と思われるかも知れませんが、ここがボーダーラインの向こうとこっちだったりします。実際1〜2dBの差異で特定チャンネルが受信できないケースもあります。

これに同軸ケーブル(S-5CFB)を10m使用する場合の損失1.9dB、壁面の直列ユニット(中間2端子型)の挿入損失1.8dB、結合損失14.5dB、末端コンセントプラグ0.4dBの損失をプラスすると、

2分配器で4.0dB
分波器で1.5dB
同軸ケーブルで1.9dB
テレビ端子で1.8dB
結合損失で14.5dB
プラグで0.4dB
-----------------
合計24.1dBの電波損失がある計算になります。
(※メーカー承認図での数値を基に算出)

実際使用されているのは4分配器や6分配器が多いので、2分配器(4.0dB)を4分配器(7.7dB)で換算すると、プラス3.7dB加算され、実際のエネルギー損失などを考慮すると28dB以上の伝送減衰が発生していることになります。

ARIB (社団法人:電波産業会)が基準とする、地上デジタルを受信する場合のテレビ(チューナ)入力レベル推奨値は最低34dBμvです。そこにフェージングマージン(補正値9dB)、干渉マージン(3dB)を加えた46dBμvに、上記の伝送損失値28dBをプラスすると、アンテナ直下での受信レベルが74dBμv(※)必要であることがわかります。

※直列ユニットでの結合損失値が考慮されていなかったので、数値を訂正しました。


・・・長くなりましたので、以下次回に続く。

地デジマスター
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2009年12月29日

地デジマスターのここが違う!〈屋根馬編〉

前回に引き続き、地デジマスターの基本工事に含まれる(使用される)アンテナ部材の紹介です。

今回は「屋根馬」と呼ばれるアンテナ架台を取り上げてみたいと思います。屋根馬とは、アンテナを屋根上に設置する際マスト(アンテナ支柱)を足元で支える金具を指します。

アンテナ本体にばかり目が行きがちですが、アンテナとして建立されるために一番重要なのが、その保持強度の礎となる屋根馬ではないかと思います。

アンテナ倒壊、あるいはアンテナが傾く原因を考えるとき、屋根馬の経年劣化と支線の保持強度が命題となりますが、このリスクは案外簡単に回避することができます。

それは想像力を働かせることです。

我々は日頃数多くの施工現場に立会い、様々な劣化したアンテナを眼にする機会が多いので、新設したアンテナの10年後、20年後の姿を容易に想像することができます。

なぜテープが剥離するのか、なぜインシュロック(結束バンド)が切れるのか、どの部分に負荷がかかり、どの部分がサビやすいのか、その原因から対処法を導き出すための想像力を働かせます。


下記の写真は弊社が昨年行ったアンテナの建て替え工事案件で、処分したアンテナの屋根馬部です。
yaneuma005.jpg

既に原型を留めていません
yaneuma002.jpg


これらは経年劣化の症状が如実に現れた極端な一例ですが、我々施工従事者が教訓として学ばなくてはならないのは、過年数を経た廉価な屋根馬の行く末はこのような状態になる、という事実です。

こういった経年劣化を完全になくすことは出来ませんが、防ぐ手立てはあります。

下記の写真は弊社が標準使用している屋根馬ですが、表面が溶融亜鉛メッキ処理された製品を採用しています。
yaneuma.new001.jpg

壁面に設置する際使用するサイドベース金具 ボルトはステンレス製
side002.jpg

可動式のサイドベース金具。軒先に合わせて調整できます。共に溶融亜鉛メッキ処理されています。
side001.jpg


溶融亜鉛メッキはその作業工程から「ドブづけ」と称され、主に車の鋼材や建築材料などに多く利用されている防錆、防食効果を目的とした処理方法です。

アンテナは常に風雨に晒されていますので、防錆対策、紫外線照射などによる劣化にも考慮した部材を使用します。

廉価な屋根馬の商品の中には、野外での長期使用にそぐわないものもありますので注意が必要なのですが、残念ながら施工依頼者であるお客様にそれを知るすべがないのが実状です。

だから弊社なら安心ですよ、と揉み手をして営業しているわけではありません。志を高く持った同業他社はたくさんいますので、どうぞ工事料金にだけとらわれず選択眼を持って施工業者を選んで欲しいと思っています。

アンテナはそうそう建て替えるものではありません。今日建立したアンテナは、今後10年20年と屋根の上に建ち続けます。10年20年後に出る答えが決して後悔であってはなりません。



次回は分配と混合についてご紹介します。



地デジアンテナ基本材料  地デジマスター
posted by 地デジマスター at 18:04| ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | 地デジマスターのここが違う! | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年12月21日

地デジマスターのここが違う!〈支線リング編〉

今回から少しずつ弊社の基本工事内容をご紹介していきます。

「基本工事内容」というのは、弊社に於ける標準スペックです。
基本ベースこういった部品や材料を使用し、このような設置方法で建立するのが地デジマスターの標準アンテナ工事です、という内訳をご紹介させていただきます。

まずは、アンテナではなく「支線リング(支線止め金具)」と呼ばれる部品からです。

これが弊社で標準使用している支線リングです。リングはアルミダイカスト製、金具はサビなどに強い溶融亜鉛メッキ処理されたものを使用しています。
IMG_0006.jpg


こちら奥にあるのが一般的に使用されることが多い支線リングです。違いがわかりますか?
IMG_0004.jpg


ただ、誤解して欲しくないのは、一般に流通している商品でも十分な強度があり、施工する上でも使用継続する上でも弊害がないことはご留意下さい。

弊社では通常Φ32用のマストを使用していますので、当然支線リングもΦ32対応商品です。屋根馬での支柱の据わりが違います。
IMG_0034.jpg


なぜコストのかかるアルミ製の支線リングやΦ32のマストを使うのかというと、施工マージンを得る為です。
ここで云うマージンとは、いわば”のりしろ”のことです。

余白からは余裕が生まれます。10の力が加わったときにMAXで踏ん張るのか、余裕を残して踏ん張るのか施工後の安心感が生まれます。保険といっても良いかもしれません。

アンテナ工事はスキルが全てで、同じアンテナ同じ材料を使っても、その設置如何によって保持耐久強度も受信の数値さえも変わってきます。本来免許制で階級分けさせていれば、一般消費者にとってもっとアンテナ工事を頼みやすくなるのかも知れません。


次回は「屋根馬」を紹介したいと思います。お楽しみに!





アンテナ材料   地デジマスター
posted by 地デジマスター at 15:37| ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | 地デジマスターのここが違う! | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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